シングルマザーとして小学生低学年の男児を育成しながらの研究・大学院留学にあたり、
子供の教育支援と自身の研究生産性の補完を目指す
宮地麻衣
海外生活は、帯同する家族にとっても貴重な経験である一方、育児をしながら留学する者にとっては、親族や友人から離れた土地に住み、サポートが得難い面もあると思います。特に今回のコロナ禍では遠方からのサポートが得難くなりました。突然の休校やベビーシッターのキャンセルなどで、自宅で小学生の面倒を見ながらの勤務という時期があり、自宅からデータへのアクセスが出来る中での自宅勤務とは言え、家事・育児と仕事を両立する事はとても難しく、生産性の低下に苦しみました。コロナ禍における研究者の生産性が女性において顕著に低下しているという報告もあります。また大学院の学費や息子のお稽古代の補填のためにオンラインでアルバイトをする時間も研究の時間や息子と遊ぶ時間を減らしており、本末転倒であると感じておりました。経済的な不安に気を取られる事なく研究や学業に集中する一方で、家族ともしっかり時間を持つことができる留学生活が理想です。その実現を支援するケイロン・イニシアチブの取り組みは、今後も海外留学をする研究者とその家族に対する暖かいサポートになると考えます。
この度はCheiron-GIFTSに採択いただき、心よりお礼申し上げます。帰国後は、将来留学するご家族へ経験を共有し、情報提供する事で、今回頂いたサポートの恩返しをしていけたらと考えています。

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