心臓の微小循環障害と性差を専門とする研究者のオランダ留学に、もうすぐ5 歳になる娘と帯同する配偶者が、オランダにおける研究者の配偶者のキャリア形成に積極的に関わる仕組みを活用し、2025年4 月からラドバウド大学医療センターでの研究職採用を目指している。本助成金を活用し、2024年9 月以降の応用コース(就職に際する書類作成・個別面接指導)の受講を支援することで、「女性医師としてのキャリアパスの充実」と将来的な日本の医療医学の発展への貢献につなげる。
西宮 愛望(代表者)、西宮 健介(研究者)
●現在抱えている海外での研究者の家族・パートナーに関する問題
2024年4月より、夫の研究留学に帯同しオランダに滞在しています。もうすぐ5歳になる娘も一緒です。私自身、研究への「憧れ」はありましたが、大学病院勤めの夫のキャリアを支えたい気持ちが強く、また仕事と子育ての狭間で十分な時間をもてずにおりました。
●本助成金を用いた解決策・計画
今回、私は「女性医師としてのキャリアパスの充実」を目指したいと思っています。滞在は2年の予定ですが、この間は夫も臨床現場から離れて時間的余裕ができ、サポート体制は万全です。具体的に、2025年4月からラドバウド大学医療センターでの研究職採用を目指します。オランダでは研究者の配偶者のキャリア形成(dual career program)に積極的に関わる仕組みが整っております。本助成金を活用させていただき、9月以降の応用コース(就職に際する書類作成・個別面接指導)の受講料に充てさせていただきたいと考えております。このオランダの地で「憧れ」を現実のものにし、日本の医療医学の発展に少しでも貢献できれば何よりです。
●留学中の家族の理想的なあり方について
これからの2年間、私たち家族3人は十分すぎるくらい同じ時間を過ごし同じことを経験していくことになります。些細なことでも共有できれば、お互いの感じ方、考え方が理解でき、それが尊敬、尊重の気持ちに繋がっていきます。朝・夕の食事には3人勢揃いするので、課題に向けた私自身の日々の進歩また時には挫折を夫と共有し、同じ目線で語り合っていきたいです。子供にはこれまでとは一味違って学習に向かう私の一面を見てもらい、学びをするもの同士で切磋琢磨していきたいです。
この度、Cheiron-GIFTS特別賞に選出いただき、誠にありがとうございます。私自身このように賞をいただくこと自体が初めてのことで、本当にうれしく思っています。時間も限られておりますので、計画通りことが進むよう、1日1日を大切に過ごしていきたいと思います。Cheiron-GIFTSが、私たちの理想への大きな一歩をもたらしてくれると信じています。Cheiron-Initiativeの皆様にはこれからも私と同じような境遇の方々のご支援を続けていただければ何よりです。
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