• ケイロン・イニシアチブ

アメリカでの出産について

①情報提供:TMさん

②情報時期:2019

③留学先 :アメリカ・東海岸

④家族構成:研究者+専業主婦/主夫、配偶者および子供と同居

⑤課題分類:子ども: 出産・乳幼児育児全般 or 子供の教育 or 予防接種・子供の医療

⑥解決策 :ネット検索、友人からの情報

⑦リンク :


⑧エピソード:

1.海外生活の概要

2017年に夫のアメリカ留学に伴い渡米し、まもなく3年が経過しようとしています。

日本では共働きでしたが、ちょうど産休に入るタイミングだったことや、留学期間が長くなりそうだとの見通しもあり、退職して専業主婦として同行しました。現在は家事育児をしながら、夫の留学生活を支えています。


2.直面した課題について

第一子妊娠中(妊娠6ヶ月目)に渡米したことにより、留学生活が始まって間も無い時期に初めての出産をすることになりましたので、それに伴い様々な困難に直面しました。


 1) 医療保険について

アメリカでは一般的に医療費が高額ですが、妊娠出産に関わる費用は特に高額です(出産後の請求書を見たところ、通常の自然分娩でしたが、保険でのカバー分が引かれる前の実費は25000ドルでした)。そこで、 妊娠出産に関する費用がしっかりカバーされる医療保険を渡米直後から確保することが、渡米にあたっての大きな懸案でした。幸い、夫の留学先大学の医療保険は大変手厚く、出産に関わる費用もほぼ全額カバーされる(結局、自己負担はたったの300ドルでした)とのことで一安心だったのですが、留学先のラボの秘書の方に加入手続きを依頼したものの一向に進まず、(アメリカでは見慣れた光景ですが)再三メールして詳しく事情を説明し、何度も確認するという作業を要しました。結局、それでも現地に到着したその瞬間から加入、ということはできませんでしたので、とりあえず旅行保険で渡米し(ただし旅行保険は一般的に妊娠関連をカバーしません)、到着後、夫が直接担当部署と電話なり直接掛け合ったりしてようやく確保することができました。


 2) 医療機関の受診について

妊婦健診に関しては、日本での担当の医師に紹介状を書いてもらってアメリカに持参し、最初の受診の際にこちらの医師にそれを渡しました。その際に出産までの検診の予約をまとめてとることができたので、その点はスムーズでした。しかし、日本のように毎回エコーをすることはなく、お腹を触って胎児の心音を聞くだけで、あとは 問診がメインでしたので、ちゃんと赤ちゃんの状態がわかるのだろうか、大丈夫だろうかと心配しながらの検診でした。 また、受診に際しては言葉の問題もあります。夫は医師なので同行してもらえる場合は良いのですが、一人での受診の際は日常生活上の英会話とは違い、病院では医学用語や症状を説明するための特殊な表現も必要ですので、あらかじめ辞書や医学用語をまとめたサイト等で単語や表現を確認してから受診するようにしています。


 3) 出産について

アメリカの病院では大概そのようですが、陣痛が始まってもすぐには病院に行くことが許されていません。3分間隔になって痛みに耐えられなくなってからかかりつけの産科に電話をするように言われていました。実際に3分間隔になる2日前から 弱い陣痛が不規則に始まってはいたので、その間本当に辛い2日間でした。最終的に実際に3分間隔になったときに電話をし、当直医がOKを出して初めて病院に行くことができました。 アメリカでは一般的なことだと思いますが、基本的に希望すれば硬膜外麻酔をしてくれます。私の場合はよく効いて助かりました。結局入院から7時間後には出産になりました。こちらでは出産に伴う入院期間がとても短く、私の出産した病院では出産後2 overnightsで退院と決まっているので、日曜日の朝出産して火曜日の朝には退院しました。赤ちゃんの予防接種や必要な処置はしてくれますが、基本的には母子同室で放置されるので、気になることはこちらからナースに質問したり、母乳コンサルタントとの面談を依頼したり、自主的に動かなければなりません。初めての出産で何がわからないのかがわからないような手探り状態の中、短い入院期間で必要な情報を集めるのはとても大変でした。幸い夫もつききりでかなり手伝ってくれましたし(そんな時にも少しラボに顔を出しに行ったら何でお前はここにいるんだと周りから叱られたとのことでした)、また出産前後1ヶ月程度、夫の両親がヘルプに来てくれたことは大変助かりました。


3.課題の解決について

見知らぬ土地で生活をするにあたり、一番重要なのは「情報収集」だと感じています。こういう場合どうしたらいいの?と困った時に、相談する窓口を探すだけでも一苦労で、いざ相談してみても有益で正しい答えが返ってくるとは限らず、そのうちに疲れ果ててしまうということが度々起こります。ですので、欲しい情報へどうしたらアクセスできるかという手段を確保しておくことが重要です。


 1) インターネットでの情報収集

日本から海外に研究留学しているご家族のブログ等、同じような困難に直面している方のエピソードは非常に参考になりました。


 2) 日本人コミュニティ

私の生活しているエリアは大きな都市ではないので、日本人コミュニティも小規模ですが、そこから得られる情報は大変有益でした。さらに、ちょうど1ヶ月違いで出産を控えた方と知り合うことができ、その方と情報交換できたことは何よりも大きな助けになりました。


 3) 現地のママコミュニティ

妊娠中はpregnancy classに参加し、出産後はbaby・toddler classで現地の方との交流の機会を持つようにして、日本人コミュニティでは手に入らない情報を教えてもらっています。


アメリカでは、何か困った状態に陥った際、向こうが気を利かせて何かをしてくれたり気持ちを汲み取って丁寧に教えてくれたりするということは非常に少ないように思いますが、こちらが根気よく困っている状況を切々と説明すると、突如として色々とやってくれて事態が大きく動いたりします。それがなかなか厄介なのですが、海外生活の醍醐味でもあるように思うので、これから留学生活を控えている皆様、頑張ってください。