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留学出発前に妊娠したら

最終更新: 3月4日

①情報提供:匿名希望

②情報時期:2017

③留学先 :アメリカ・ニューヨーク

④家族構成:研究者+専業主婦/夫、配偶者および子供と同居

⑤課題分類:家族全体の課題: 健康・医療 or ビザ・保険等手続き / 子ども: 出産・乳幼児育児全般

⑥解決策 :ボスと交渉すること

⑦リンク :(本文最後に記載)


⑧エピソード:

私の留学は1年目は自分で費用を用意、2年目は先方から給与がでるという条件でした。留学先がほぼ決まり、DS2019を待っている間に妻が妊娠しました。つまり妊娠中に契約を結び、渡米後に出産するという状況です。これは嬉しいながらも悩みました。何とか保険を用意しなければいけなかったからです。結論から言うと、解決策は①ボスと交渉して保険にいれてもらう、②日本で出産するの二通りです。他に③自ら個人で現地の保険に加入する、④無保険で現地で出産するという二通り選択肢がありますがお奨めできません。また、残念ながら、妊娠判明後に加入して出産をカバーしてくれる旅行者保険は存在しません。


妊娠が判明するまで、旅行者保険で留学を乗り切る予定でいましたが、出産をカバーする現地の保険(カバーされれば費用0)に入らなければいけなくなりました。日本のオンライン情報をみてもそんな境遇のポスドクはあまりおらず、しかもオバマケア以前のものばかりで参考になりませんでした。留学先のボスと条件交渉するのにはいいかげん疲れてきており、自分で何とかならないかと必死に探し回りましたが、アメリカの州が管理する保険サイトは日本からはアクセスできず詰みました。あちこちの保険ブローカーにメールを出してみましたが95%無視されました。日本で産もうにも我々が住んでいた街は、双方の実家から近くなく、妻の実家は義妹が同時期に出産するとのことでこちらも詰みました。


挫ける心を鼓舞しながら留学先のボスと交渉すると幸いにも保険を出してもらえるとのことでした。しかし、あちらの内規はしょっちゅう変わるので渡米して保険に入るまで安心できません。結局、自分の所属大学の出産予約、私の実家近くの病院の出産予約を確保したうえで渡米し、保険に入れたのを確認してから日本の病院をキャンセルしました。幸い留学先のボスは家族問題に対してはとても寛大で、いろいろと理解・融通してくれました。インネットワークに希望するドクターも入っており、異国での初産でしたが比較的安心して臨むことができました。

・・・実際はヒューマンリソースのミスで何度も保険が勝手に解約されており、その度に電話で長々交渉して払い戻しをしてもらう苦労はしていますが(笑)


さて、上記の①~④ですが、それぞれの注意点を記載しようと思います。


①ボスと交渉して保険にいれてもらう:

保険に関する内規は施設により大きく違います。無給ポスドクでも入れてくれるところ、PIとの交渉により無給でも入れてくれるところ、有給でないと絶対に入れてもらえないところ等があります。しかも内規はすぐに変わります。私の留学先は昔は有給でないともらえないシステムだったようですが、私が行く少し前にPIとの交渉性に変わったようです。また、費用を負担するのはPIなので、PIがダメというとダメです。アメリカ社会は妊娠や子供にやさしくあれという風潮なので、わりと入れてくれるPIが多い印象です。給与の交渉よりもうまくいく可能性が高いので、私のような境遇になったらゴチャゴチャ考えずに交渉してください。ちなみにアメリカにはオープンエンロールメント(保険の契約をする期間)というものがありますが、州をまたぐ引っ越しはスペシャルエンロールメントの対象なので、渡米後一定期間以内に申し込めば後ろ向きに入れます。


②日本で出産する:

少なくとも妻側は日本に戸籍を置いて健康保険に加入しておくべきだと思います。それ以外は特に問題になることはありませんが、他の選択肢と違う点はアメリカ国籍は取得できないことです。


③自ら個人で現地の保険に加入する:

入れますが、上述の如く現地のサイト(Marketplace)には日本からアクセスできないので大変です。適当な保険を選ぶとおよそ年間200万円強かかると思いますが、インネットワークの医師にかかれば出産までの費用はDeductible分のみになります。注意点として、実は企業斡旋の保険と個人加入の保険では契約ドクターが異なっており、NYでいうと個人加入保険の契約ドクターはとても少なく、選択肢が狭まることも記載しておきます。 尚、私のような無給スタートポスドクですと妊婦メディケイドの対象になると思いますが、通すにはよく知っている参謀がいたほうがいいですし、慣れない異国のひと月目でその交渉をするのは正直厳しいと思います。


④無保険で現地で出産する:

大変です。何もトラブルがなくても経過観察と出産で合計250万円くらいかかります。また諸ブログサイトでは書かれていませんが、実際は新生児管理費200万円くらいかかり、合計400万円以上かかります。トラブルがあってNICUに入ったら破産すると思います。


以上、私の体験と勉強した内容でした。保険システムはすぐ変わるので、くれぐれも気を付けてください。現地の保険に入らない場合で、妊娠の可能性がある場合は、下記のURLから妊娠・出産をカバーする旅行者保険をご検討ください。

https://jassi.org/

http://www.kaigairyokouhoken123.com/comparison_student_medical.html

http://ushealthinsurance4jpn.com/

https://www.jccg.org/nowhow/28-healthcare/97-insurance


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